桐について
パソコンの世界で「桐」といえば、日本語データベースソフト「桐」です。歴史あるソフトでサポートもしっかりしており定期的にバージョンアップを重ねています。メーカーは滑ヌ理工学研究所です。
私が「桐」と出合ったのは、1990年当時メインフレームで「COBOL + SQL」・「アセンブラー」でプログラムを書いているころに、友人から「桐」で作られたシステムの相談を受けて知りました。
高額のメインフレームと同じような事が、低価格のパソコンで実現できる(当然ハード・OSの信頼性は違います)ことにショックを受けると同時に感動しました。日々コマンドを実行しては一人で拍手していた記憶があります。当時はDOSの時代ですので、NEC
98シリーズでしたが、そのうちにAT互換機にも対応するようになりました。Ver5までがMS-DOSでしたが、なぜかWindows版の対応が遅れ、Ver8でやっとWindows対応のプログラムを作成できるようになりましたが、あまりにもWindows対応版が遅いので、MS-Accessの方に切り替えるつもりでそれなりに勉強したのですが、桐の便利さを知っているゆえ馴染めませんでした。
「桐」は、データベースソフトの分類ですが、どちらかといえば、MS-Excelに近い操作性があります。したがって取りつきやすく、表(ExcelのSheet)を作りデータを操作し、定例化すれば、操作の履歴を保存し、その履歴を解析すれば、簡単にプログラムを作成できます。学校の先生に愛用者が多いそうです。
私が「桐」を使う理由は、
1.フォーム・レポートが充実している。
国産ソフトだけあって、美しい画面・印刷物を作成できます。
DTPにも使っています。
変数のみで作成できます。(画面・レポート)
個々の項目に条件を設定して変化を付けられる。
表紙・奇数/偶数頁等、強力な機能を持っています
2.システムの生産性が高い
当初は日本語のコマンドに違和感がありましたが、慣れるとドキュメント代わりになるくらい美しいプログラムが作成できる。
(なお、私はユーザー様に直接見えないところにも美しさに拘っています。作成するのが楽しいから)
コンパイラがないのが欠点ですが、逆に長点でもあります。究極のコマンド作成コマンド。
生産性が高いと、工数が減りますのでユーザ様に低価格で提供できます。
専門のスタッフがおられないユーザ様では、要求定義に時間がかかりますので(社長が忙しい)、こちらでたたき台を作り変更しながら完成させるといった開発手順が可能です。
3.メンテナンスが楽
OSから見た場合、コマンド・フォーム・レポート・テーブルが個々に別ファイルとなっていますので、該当ファイルのみの入れ替えで済みます。
WindowsUpdate、OfficeUpdateの影響をほぼ受けません。
(一般に、稼働中システムにUpdateがあった場合不具合が発生する場合がありますのでそれを考慮したシステム作りが必要です)
4.安定性と柔軟性
1990年頃から多数のシステムを納品しましたが、「桐」が原因で不具合が出た事は一度もありません。
いまだに、Ver5(MS-DOS)で稼働している経理システムもあります。Windows版にVerUPをプレゼンしているのですが、トラブルもないため重宝していただいています。
いままでいろいろなシステムを作成しました。なんども「これは桐では無理かも」という案件もありましたが不思議と解決しました。
(フリーソフトの活用とWebのフォーラムに感謝)
5.その他
MS-Excelデータの読み書き
PDFファイルの直接出力
E-mailの送受信
簡易的なネットワークシステム
※MS-Access・Oracleをはじめ、優れたデータベースソフトで作成したシステムを何度も拝見しております。上記は、あくまで私の感想です。